小さな喫茶店
まさに昭和ノスタルジーを地でいくようなカバーアルバム。
2002年の7月10日に発売された遊佐未森の「檸檬」。タイトルはカタカナではなく漢字だ。
ほとんどの人が知らないタイトルばかり。
それもそのはず、戦前から昭和20年代あたりくらいの曲ばかり。
もちろん、生まれる前の曲だから知るよしもない。
菅原都々子の「月がとっても青いから」、李香蘭の「夜来香」をはじめ
えっ、何??と言う曲のオンパレード。
しかしながら、聴いてみると当時のフレーバーがすると同時に今の時代のフレーバーも少しだが、感じる。原曲を知らないと、どれがいいとかと、いうことも言えないのでとりあえず、原曲を聴いてから、このアルバムを聴いてみた。
全く昭和ノスタルジーを意識しているような気がする。彼女の声質と相まって、一種、独特の雰囲気。
かなりの年配の方が聴いても、余り違和感を覚えないだろう。
それくらい、ノスタルジックである。
ジャケット写真の着物の柄も昭和ノスタルジーを意識したものだろう。
なんかミルホール風。
個人的には6曲目の小さな喫茶店。当時のカップルの様子が目に浮かぶような詩とメロディである。
この曲は、もともとコンチネンタルタンゴの名曲で、日本の曲ではない。
原題は「In einer kleinen Konditorei」 Raimund Friedrich Veselyという人の作曲。それを日本語に訳詩して歌われた。
後は、灰田晴彦 作曲の9曲目の森の小径。この2曲がiPodへとインポートされた。
他にも1曲目の青空は、不確かだが、記憶では何かの映像でエノケンが歌っていたような気がする。
収録曲
1 青空
2 月がとっても青いから
3 南の花嫁さん
4 アラビアの唄
5 ゴンドラの唄
6 小さな喫茶店
7 夜来香
8 蘇州夜曲
9 森の小径
昭和歌謡史のほんの一端を知るには、いいかもしれない。
たまに聴くとなんとなく、清清しくなるのは何故だろう。
しかし、ユニークなアルバムである。